好きバレ! 俺様上司の溺愛が止まりません!
 それに一瞥をくれてから、彼は娘に答えた。「大したものは入っていないから、このまま直行で構わないよ」
「じゃあ、行こうか」

 榎原俊之は娘を見、そしてその彼氏を見て促した。


 娘の彼氏は父親にとって最大の敵だと聞く。


 どうしてそんなに自然に微笑むことができるのだろう。



 と、訊けるものならば訊いてみたかった。

 商店街に向かう仲睦まじき親子の後ろに続きながら、蒔田は、榎原俊之という人間にすこしずつ興味が沸いていくのを感じた。

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