好きバレ! 俺様上司の溺愛が止まりません!

act24. 招待夢~show time~

「え」

 携帯のディスプレイを見たときに、見間違いかと思った。

 確かめるべく、急いで店の外に出て、電話に出る。「もしもしっ」


「紘花?」


 ――ああ。

『彼』の声だ。一方的に別れを告げられた相手なれど、かつて恋い焦がれた男の声だ。懐かしさに目の奥が自然熱くなる。

「久しぶりだね、啓太……」情感のこもった言葉が出てくることに、彼女は、驚いていた。

『彼』と話すことなんて、あのとき以来なのに。

 彼女の胸中知らず、相手は遠慮がちに切り出す。

「ああ。……ちょっといま時間いいか」

「いまお父さんが来てるの。ちょっとだけなら平気だけど……」戸惑いながら彼女は答える。

「おう、そっか」電話の向こうの元彼氏が姿勢を正す気配がする。静かだ。

 誰か隣に居るのだろうか。

 と思ったときに、


「おれ。結婚する」


 意外なる告白を受けた。


「え。え、え……」思考が、ついていかない。「……って当然、知奈と?」

「おう。それが、……できちゃって、な……」

 あんぐり、口が空いてしまう。

 首を振り、思考回路を回復させようと試みる。
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