好きバレ! 俺様上司の溺愛が止まりません!
「それって流行りの……、ああ」彼女はみなまで言わなかった。「面白いんですかあれ」

「やりだすとなかなかハマる。つくりが結構細かいんだ。ひとをノセるようにできている。飽きさせない工夫もされている」

「べた褒めですね」

「地元の友達とやりだすと長いんだ。……あいつは諦めの悪いやつで、一度倒そうと決めたらその日のうちに絶対に倒す。お陰で二時間三時間とテレビ画面に貼り付きっぱなしだ。トイレにも行けない」

「断ればいいじゃないですか」彼女は蒔田の膀胱が心配なのだが、蒔田はキッパリと言ってのける。

「断ると、おれの楽しみが減る」

「愛されてますね、そのお友達」

「業界も一緒で趣味も合う、同じ石川出身の友人はレアだ」

「……蒔田さん、一つ聞き忘れたんですけど……」と、彼女は話題を変える。「うちの父が、あたしの出生の秘密を明かしたとき、なんて言葉返したんですか。……たぶん、将来のこととか、蒔田さんのおうちのこととか訊かれたと思うんですけど……」

「気にしない」

「え」
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