好きバレ! 俺様上司の溺愛が止まりません!
 白で光沢のあるネクタイ。親族みたいだ、と彼女は思った。

 でも蒔田だから、どんなものでも似合う。

「どうしたんですか、こんなところで」彼女は、声色に喜びを隠しきれなかった。
 結婚式場としてはメジャーな場所だが、偶然上司と顔を会わせるなどとは予想していなかったのだ。
 対して驚いたふうもなく蒔田が答える。「おれもここで結婚式に出るんだ。まだ二時間前だがな、待ち合わせをしている」
「幹事とか、されるんですか、蒔田さんが」
「なんだその意外とでも言いたげな表情は」
「いえ……、ひとには必ず意外な一面があるなと……」
「ヤンキーでなくとも猫は可愛がる」
「えっ蒔田さん猫好きなんですか」
「どちらかといえば犬派だ。……ところで。立ち入った質問をして構わないか」
「……はい、構いません」どんな質問だろうが。

 蒔田ならなんだって歓迎だった。

 むしろ、蒔田が彼女に『立ち入った質問』をしたい心境になったことが嬉しい。

 期待をして彼女は蒔田の言葉を待った。


「階段のところにいるあいつは……、写真のあいつで間違いないな」


 あっ、と彼女は声をあげそうになった。
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