好きバレ! 俺様上司の溺愛が止まりません!
「あ、はい。慣れました。寺西さんほどうまくやれてないと思いますが、一応は、慣れたと思います……」
「そっか。良かったぁ」寺西は本当に嬉しそうだ。
「まあ、でも怒られてばっかですけど」
「あのひといつも怒ってるから怒らせとけばいいのよ」寺西は余裕の表情だ。さっすがですね寺西さんて、と道林は突っ込むのを忘れない。
「そろそろ行きますか」
「あ、あたし買い物してから行くからさき、行ってていいよ?」
「お先です」
「寺西さん、頑張ってくださいね」
「道林さんも榎原さんもね」寺西はウィンクしてみせる。そうした仕草も非常に様になるのだ、寺西の場合は。

 帰る途中、「買い物ってなんですかね」と道林に訊かれたから彼女は答えておいた。


「決まってるじゃん。残業のときの、おやつとかご飯だよ」


 プロジェクトが忙しいと、十九時にコンビニのご飯を食べるのが普通になるのだ。

 女性である寺西は、きっと、おおっぴらに食べず、お菓子をつまむだけだろうが。

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