好きバレ! 俺様上司の溺愛が止まりません!
「全部、自分でするほうが速いと思い込んでいた。だがそれだと、いつまで経っても自分は楽にならんし、下が育たん。下を育てることも大切な仕事だ。身の回りのことができるようになったら意識すべきだ。だがその意識が欠けていたことを気づかせてくれた、貴重な経験をした。

 榎原くんは、優秀で、おれがするよりも速く的確にサポートの仕事をこなしてくれた。

 誰かに仕事を任せると必ず新しい発見がある。

 自分に気づかないことを誰かが気づいてくれる。

 業務を効率化するうえでも、任せるのは大切な仕事だ。

 彼女のおかげで、おれの仕事は随分と楽になったし、いまもその経験が生かされている。

 こないだ回覧したグループリーダー向けのマニュアル、あれを作ったのは榎原くんだ。資料作りの能力は天下一品だったな。もっと頼みたいくらいだった。

 分かりやすく、的確に、必要なことを資料にまとめるのは、案外難しいことだ。おれは苦手だからその難しさがよく分かる」

「まあ、榎原さんみたいなひとだったらいいんすけど……まだ分からないんすよ」
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