好きバレ! 俺様上司の溺愛が止まりません!
「蒔田、さぁん……」キスとキスの狭間で。切ない声を漏らし、彼の短い黒髪を掴む。ぐしゃぐしゃにかき回したい衝動に駆られる。
彼のことを愛している。
「蒔田さん。……
好きに、して」
と彼女はその願いを言葉にして放った。
その瞬間、からだを倒され、右にはソファ。左にはテーブルの、肩幅しか無い狭い身動きの取れない領域に再び封じ込められ、その空間のなかでめいっぱい蒔田に愛される。
めくるめく炎のうず。
薔薇の花が舞い散るように美しい世界。
人間はこんなにキスをできるのかというほどに、求められ、応えることの幸せに、涙が滲む。
「好き。大好き、蒔田さん……」冷たくて情欲の炎に燃えた蒔田の手がたまらなく愛しい。
その唇も。肌も。
「紘花。紘花……」ひとは愛したくなるとどうしてその相手の名前を呼びたくなるのだろう。
たまらなく切ない。
呼ぶほどに、苦しい。それでもやめられない。
ある種の恋愛地獄のようなものだ。身を焼かれるような苦しさと切なさの嵐の中を、必死に手を伸ばす。