好きバレ! 俺様上司の溺愛が止まりません!
考えることすらできない。もう身を任せるしかない。でくのぼう状態。
目の前に火花が散り、がくん、とからだが崩れていた。
気がつけば、苦しい息をし、蒔田に寄りかかってる結末。これを。
恥ずかしいと言わずしてなんと言うのか……。
「馬鹿……。蒔田さんの馬鹿……。駄目です、って、あたし、言ったのに……」言っているうちに正体不明の涙がこぼれてくる。
なんだかもうわけが分からない。だって本来は、いまごろ実家に帰って、お見合いをしているはずだったのだ。
それを、上半身素っ裸で、いまだに上下をスウェット姿の上司に愛されまくってる状況。
「ふええ」と無性に、泣きたくなった。なんでこんなことになっているのか。
幸せなはずなのに、自分だけって。
蒔田が、彼女の両肩を掴み、その身体を離す。顎先を摘まれ、ぼろぼろっと涙がこぼれる。
(呆れられたかも。幻滅されたかもしれない……)
絶望的な予測が彼女のなかに広がる。見つめ返す勇気などなく、ただ、目を閉じて俯いていた。
ち、と蒔田が舌打ちをする。嫌われた。とそれを聞いて彼女は思った。