好きバレ! 俺様上司の溺愛が止まりません!

act36. 味わい深き生命のうた

 猛烈に喉が乾いた。


 その感覚とともに、彼女は目を覚ました。ベッドがいつもより窮屈だ。なんでだろ。なにげなく隣を見たとき。


 陶器のように美しい肌を持つ上司の顔が、ものすごく間近にあった。


(ああ……)


 ようやく思い出した。駅に行く途中、蒔田が叫んで彼女を探していたこと。一緒にマンションに帰ってその……関係したこと。朝っぱらから。でもすごく……


(気持ちよかった……)


 正直な感想がそれなのだから仕方ない。初回でこれなら次回以降はどんなになるだろうか。不安も覚えつつ彼女はなるべく揺らさないようにベッドを抜けだしたのだった。

 蒔田は連日の仕事で疲れている。寝かせといてあげよう。

 廊下に出るとなにか音が聞こえる。

 携帯のバイブ音。

 玄関に投げ捨ててあったボストンバッグから、彼女は自分の携帯を取り出した。メール着信あり。


(誰だろう……)


 なにげなく受信ボックスを開く。とそこには。


『件名:(・ω・`*)ノ

 本文:今朝蒔田さんに電話して、榎原さんが見合いするって

 伝えときしました!ヾ(`・ω・´)ノ

 めっちゃ慌ててました(´・ω・`)ショボーン

 ではでは、お邪魔だと思いますのでこれにて(。´・∀・)ノ゙』
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