好きバレ! 俺様上司の溺愛が止まりません!
 腰に顔をうずめたまま離す様子もない。後ろ手で彼の柔らかい髪を撫でる。それだけで慈愛の気持ちが満ちあふれてくる。彼のことが本当に愛しい。

 この想いを、言葉にしてなんとか伝えるすべはないものか。

 その不自由さにいつも彼女は愕然とする。からだでも伝えきれない。

 彼の手を離し、正面から彼と抱き合う。なんど繰り返しても飽きることのない、愛の営み。

 恋の、象徴。

「歯磨き、してからでいいか」

 極めて現実的な発言に、彼女は微笑みで応じた。

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