好きバレ! 俺様上司の溺愛が止まりません!
「思う。だから切る。おまえの健康面を心配している。早く寝たほうがいい」

「分かった」ぶーっと彼女は頬を膨らませた。「……おやすみなさい、蒔田さん」

「おやすみ。また明日」

 ぷ、と電話は切れたが。


 また明日!?


 また明日、どちらともなく電話をするということか!?


 希望に満ちた明日の約束に、思わず笑みがこぼれるのだった。蒔田と結ばれて以来。頬が緩みっぱなしだ。とどまることを知らない、あふれ出る愛情。こぼれる情愛。そのすべてを。

 会って、蒔田にぶつけたい。

 蒔田はきっと応えてくれるだろう。彼女は確信している。

 たぶんいまの時期が一番幸せなのかもしれない。

 互いの気持ちが、盛り上がっていて。啓太との経験から知っている。そして。


 どちらかの気持ちが盛り下がるときも必ずやってくる――。


 悪い想像に至り、彼女は首を振った。それでもいまを一緒に生きたい、と思える気持ちのほうが大事だ。刹那的な感情に身を任すのもいい。さきのことはあとから考えればいいじゃないか。幸せにどっぷり浸る生き方を、してみてもいいのかもしれない。
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