好きバレ! 俺様上司の溺愛が止まりません!
「あ、そう、……そっか。じゃあ、またね。おやすみ」
「うん、おやすみ」

 ……切られた。

 どっちが切ろうか?
 やだ切りたくない、
 そっちから切って?
 やー無理、待って、もちょっと話そ?

 ……なんて言い合っていた恋人時代が、嘘みたいだ。

 半年も経てば、多少なりとも関係というものは、冷える。
 ましてや、……お互いに社会人になったばっかりで。
 環境の激変という時期。
 だから、ちょっとだけ距離を置くことが必要。

 と、彼女は考えていた。

 ちょっとやそっとのすれ違いを感じたくらいでメゲたりしない。

 就活の時期だって、お互い世間の風に色々揉まれて大変だったけど、乗り越えてきた。そう、就活で別れるカップルは案外多いのだ。
 その荒波を乗り越えたことが、彼女の自信になっていた。
 荒波を越えてこそ絆は深まるというもの。

 彼氏の話を聞いた結果、彼女は、考えを改めた。

 言葉に刺があろうとも、蒔田の言い分は真実だったと。

 自分だって、お客さんとやり取りしていて、名前の書き間違いなんかあったら、困るだろうから。

「うん。想像力が、足りなかったか……」

 プラス字の読みやすさも。
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