好きバレ! 俺様上司の溺愛が止まりません!
「初めまして。紘花の学生時代の友人の竹田(たけだ)(かおる)といいます。蒔田樹選手の、お兄さんですか」
「ちょ。薫……」
「だとしたら、なんだ」機嫌が悪いのか、蒔田は睨んでいるように見える。いや、蒔田の眼光が鋭いのはいまに始まった話ではないが。
「飲み、行きません?」
「なに言ってんの」
「待ち合わせをしている。だから断る」
「蒔田選手とですか」

 一触即発。

 それ以上を言うと、蒔田の機嫌がもっと悪くなると思われたとき、

「かずくん。樹、もうすこしかかるって。どしたの?」

 まさかと思ったが、そのまさかだった。

 先日見かけた、赤ちゃん連れの女性だ。まさにその赤ちゃんを抱っこ紐で抱っこした状態。お腹を母親にくっつけた状態で抱っこされており、赤ちゃんの顔は見えない。

「会社の後輩。とその友人だそうだ」蒔田は親指で紘花を指した。

「は。初めまして。こんにちは」
「樹選手の奥様、ですか」
「あはい。蒔田稜子っていいます」地方出身者なのだろう、訛りがある。地方出身者らしい親しみやすい笑顔でその女性は頭を下げる。樹選手の奥様。

 ってことは
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