旧校舎のあの子
「それは困ったな。せっかく変な噂も立たずにいるのに、不法侵入者が出たらそれがキッカケになって噂も立ちやすい」
イトコが指先で顎をさすっています。
彼が思案しているときの癖で、警察試験を受けるときには何度も見たことのある光景でした。
「あの変の見回りを強化してみたらどう?」
母からの助言にもうんうんと頷いています。
「そうしてみようか。丘の上からなら街の様子もよく見えるしな」
「ありがとう、よろしくね」
これで私の不安もYさんの不安も少しは取り除かれることだと思います。
イトコが指先で顎をさすっています。
彼が思案しているときの癖で、警察試験を受けるときには何度も見たことのある光景でした。
「あの変の見回りを強化してみたらどう?」
母からの助言にもうんうんと頷いています。
「そうしてみようか。丘の上からなら街の様子もよく見えるしな」
「ありがとう、よろしくね」
これで私の不安もYさんの不安も少しは取り除かれることだと思います。