キミの気持ちに気づく瞬間
「えっ⁉︎」
蒼は大きく目を見開いて、私を凝視する。
そこまで驚かなくても……
もしかして、自暴自棄になってると思われた?
「嘘、嘘。変なこと言った」
「いや、それでいこう!」
「それでって……」
「俺たちで付き合うフリするんだよ」
「な、何で蒼と?」
突然の提案に、心臓がバクバクする。
「さっき、4人でいる時間が好きだって言っただろ。それって、俺も入ってるんだよな? だけど、もし花凛が別のやつと付き合うことになったら、俺とそいつが入れ替えになるだろうが!」
「確かに……」
「俺はそんなの嫌だ」
「私だって……」
「なら、今から俺が偽装彼氏ってことでOK?」
顔が赤くなったりしてませんように!
祈りながら、コクンと頷いた。