転生デビュー 〜おバカ王子とツンデレ悪役令嬢のジレキュンな日常〜
魔法によって虹色の輝きをまとったボトルたちが、学園の空から優雅に降り注ぐ。まるで、空に描かれた虹色の奇跡だ。長年イベントに使用され続けてきたボトルは先輩たちの思い出を受け継ぎ、そっと学園のどこかに着地する。
これは、生徒たちが自分自身を示すヒントや手作りの宝物をボトルに詰めて届ける、学園伝統の交流イベントだ。ボトルは魔法によって校内のあちこちに配置され、参加者は持ち主を推理して探し出す。学年も関係ない。人を知り、繋がるためのゲームだ。持ち主を探し出せたら中の宝物をもらい、ボトルは学園へと返す。
「始まったな」
「そうね。すぐそこにもボトルがあるわね」
「もうそれでいっか……あ」
他の生徒に、目の前のボトルは取られた。
「お! 押し花が入ってる。えっと……持ち主は二年生か。ヒントはイニシャルと好きな場所だな。図書館によく出没して緑のリボンをつけている――、勝ったな!」
「その子も他の人を探すわけだし、図書館に今から行ってもいないと思うぞ?」
「しまった! よし、緑のリボンをしている子に話しかけて回ろう。お前は?」
「んー、最大のヒントは好きな歌だな。歌いながら歩き回れば、話しかけてくれるさ。よっし、歌うぜ〜!」
「……期間中はお前の側にいたくないな」
「ひどいな。期間中は皆おかしいからいいだろう」
楽しそうな声が飛び交っている。
そう……期間中は、皆おかしい。見つけてもらうために頭にリボンを異常なほどつけていたり、男でも前髪をピンッと結んでいる生徒もいる。ゲームでは猫耳カチューシャをつけている生徒もいたので、ここでも見かけるかもしれない。
一度触れたボトルは虹色から透明になり、淡い光をまとうものの中が見える。そして、他のボトルの蓋を開けることができなくなる。
昔から続く伝統行事で、最初はボトルに外側から魔法効果をつけたんだろうが、永続的なものではない。今ではあの思念品のようにこれまでの生徒たちの思いを受けて、ボトル自体に効果が継続するよう力が宿っているようだ。
だからこそ、運命の相手と出会えるかもしれないと期待する生徒は少なくない。
「あーあ。俺はどれを選んでも、生徒会長のボトルなんだろうな」
面白みがない。
来年以降に期待するしかない。
「どれを選んでもってことはないんじゃない?」
「どれだけ迷ったところで、最後に選ぶのは生徒会長のボトルになる運命なんだ」
「否定はしないけど」
「だろう?」
「もうっ。なんでもいいからボトルを探すわよ」
「だな。結果は分かってるけどな……」
ゲームではリュークが誰のルートに入っていても俺は『生徒会長と相思相愛だったんだよ、おろろーん』とリュークに悲しみを訴えていた。
「ボトルを見つけてからの俺のやることもゲームと変わらないと思うけど……付き合ってくれるか?」
「ふん。当たり前でしょ」
照れくさそうに睨むラビッツが、俺は好きでたまらないんだ。
これは、生徒たちが自分自身を示すヒントや手作りの宝物をボトルに詰めて届ける、学園伝統の交流イベントだ。ボトルは魔法によって校内のあちこちに配置され、参加者は持ち主を推理して探し出す。学年も関係ない。人を知り、繋がるためのゲームだ。持ち主を探し出せたら中の宝物をもらい、ボトルは学園へと返す。
「始まったな」
「そうね。すぐそこにもボトルがあるわね」
「もうそれでいっか……あ」
他の生徒に、目の前のボトルは取られた。
「お! 押し花が入ってる。えっと……持ち主は二年生か。ヒントはイニシャルと好きな場所だな。図書館によく出没して緑のリボンをつけている――、勝ったな!」
「その子も他の人を探すわけだし、図書館に今から行ってもいないと思うぞ?」
「しまった! よし、緑のリボンをしている子に話しかけて回ろう。お前は?」
「んー、最大のヒントは好きな歌だな。歌いながら歩き回れば、話しかけてくれるさ。よっし、歌うぜ〜!」
「……期間中はお前の側にいたくないな」
「ひどいな。期間中は皆おかしいからいいだろう」
楽しそうな声が飛び交っている。
そう……期間中は、皆おかしい。見つけてもらうために頭にリボンを異常なほどつけていたり、男でも前髪をピンッと結んでいる生徒もいる。ゲームでは猫耳カチューシャをつけている生徒もいたので、ここでも見かけるかもしれない。
一度触れたボトルは虹色から透明になり、淡い光をまとうものの中が見える。そして、他のボトルの蓋を開けることができなくなる。
昔から続く伝統行事で、最初はボトルに外側から魔法効果をつけたんだろうが、永続的なものではない。今ではあの思念品のようにこれまでの生徒たちの思いを受けて、ボトル自体に効果が継続するよう力が宿っているようだ。
だからこそ、運命の相手と出会えるかもしれないと期待する生徒は少なくない。
「あーあ。俺はどれを選んでも、生徒会長のボトルなんだろうな」
面白みがない。
来年以降に期待するしかない。
「どれを選んでもってことはないんじゃない?」
「どれだけ迷ったところで、最後に選ぶのは生徒会長のボトルになる運命なんだ」
「否定はしないけど」
「だろう?」
「もうっ。なんでもいいからボトルを探すわよ」
「だな。結果は分かってるけどな……」
ゲームではリュークが誰のルートに入っていても俺は『生徒会長と相思相愛だったんだよ、おろろーん』とリュークに悲しみを訴えていた。
「ボトルを見つけてからの俺のやることもゲームと変わらないと思うけど……付き合ってくれるか?」
「ふん。当たり前でしょ」
照れくさそうに睨むラビッツが、俺は好きでたまらないんだ。