友情結婚って決めたのに 隠れ御曹司と本気の恋をした結果
「迷える子猫ちゃんに、莉子が助言を授けてしんぜよう!」
「で、でも……っ。私、仕事が……っ」
「ちょっとくらいは休憩しないと! 作業効率が激下げだよ~!」
「九尾さん……!?」
部外者が理由もなくふらふらとしているのは、後々問題視されそうだ。
だからこそ断ろうとしたのだが、彼女は微を剥れさせてぷんすかと怒る。
「そんな他人行儀な呼び方、聞きたくない! 莉子って呼んで!」
「り、莉子ちゃん……?」
「そうだよ! 忘れちゃ、駄目なんだからね?」
しまいには、名前呼びを共用されてしまった。
私なんかよりも、よっぽど距離の縮め方が強引だ。
これが若さの無せる技なのだろうかと感慨深い思いに包まれながら、最終的には相談に乗ってもらうと決めた。
「旦那さんとの同居生活、うまく行ってないの?」
「うんん。むしろ良好と言うか……。表面上は、1人暮らしとまったく変わりがないわけで……」
「歯切れが悪いなぁ。はっきり言っちゃいなよ! 思ってたのと、違うって!」
「どうしてわかるの……?」
「莉子も、そうだったから!」
莉子ちゃんは満面の笑みを浮かべ、旦那さんと生活を始めた当初の話をしてくれる。
「で、でも……っ。私、仕事が……っ」
「ちょっとくらいは休憩しないと! 作業効率が激下げだよ~!」
「九尾さん……!?」
部外者が理由もなくふらふらとしているのは、後々問題視されそうだ。
だからこそ断ろうとしたのだが、彼女は微を剥れさせてぷんすかと怒る。
「そんな他人行儀な呼び方、聞きたくない! 莉子って呼んで!」
「り、莉子ちゃん……?」
「そうだよ! 忘れちゃ、駄目なんだからね?」
しまいには、名前呼びを共用されてしまった。
私なんかよりも、よっぽど距離の縮め方が強引だ。
これが若さの無せる技なのだろうかと感慨深い思いに包まれながら、最終的には相談に乗ってもらうと決めた。
「旦那さんとの同居生活、うまく行ってないの?」
「うんん。むしろ良好と言うか……。表面上は、1人暮らしとまったく変わりがないわけで……」
「歯切れが悪いなぁ。はっきり言っちゃいなよ! 思ってたのと、違うって!」
「どうしてわかるの……?」
「莉子も、そうだったから!」
莉子ちゃんは満面の笑みを浮かべ、旦那さんと生活を始めた当初の話をしてくれる。