友情結婚って決めたのに 隠れ御曹司と本気の恋をした結果
『俺以外の男を、好きにならないでくださいね』
「そんな暇、全然ないよ! 蛍くんが麗出版を辞めてから、電話やメッセージアプリを起動するのも面倒すぎるくらいにやることが山積みなんだから……!」
『ほら。やっぱり、俺のせいじゃないですか』
「もう……。蛍くんったら。責任を感じるのは禁止!」

 私達は軽口を叩き、笑い合う。
 いつまでもこうして話を続けていたいけれど、私達にはそうできない事情がある。
 2人の道が別れた時点で、こうなることは覚悟していたはずだ。
 今さら、傷つくわけがない。

『自宅に帰る時は、面倒がらずに連絡してくださいね』
「うん」
『それじゃあ、また……』
「お疲れ様」
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