弱さを知る強さ

検査は午後って言われてるけど
午後も何時かわからない
部屋でゴロゴロしててもドキドキして吐き気がする

散歩するために部屋を出た

エレベーターを1階まで降りてウロウロしていると検査室の奥の奥、誰もこないであろう窓際に椅子が並んでいた

検査室もないのになんでこんなところに椅子があるんだろう

でもいい場所見つけた

ゆっくり外をみながら時間を潰すことができる

「だれ?」

「びっくりした!」

高校生くらいの子が立っていた

「ここいいところでしょ、誰にもバレないよ」

私の横にその子は座って話しかけてきた

「うん、いいね
いつもここにいるの?」

「検査や治療が嫌になったらここに逃げてる」

「そっか...」

「お姉ちゃんも?」

「ははっ、そう私も」

「一緒だね」

話を聞くとここで入院している
渡辺 たまきちゃん高校2年生

心臓の病気で入院しているみたい

青春真っ只中、病院で過ごすって辛いよなぁ

...プルルル

20分ほど話し込んだら私の携帯がなった

「お姉ちゃん、電話なってるよ」

電話の相手は...金森先生

「出るの嫌だなぁ」

「誰?」

「ん?お医者さん」

「お医者さんから電話くるの?」

「...うん」

「すご」

「はい、もしもし」

『いまどこにいんの?
検査の時間で迎えにきたんだけど』

「あー、トイレ
もうちょっとしたら戻る」

『トイレじゃないだろ、嘘つくな』

「...もうすぐ戻るよ」

『検査の時間も一人一人決まってるんだ
あやはが遅れると後の人も遅くなる
いい加減なことするな』

「だったら最初から午後って言わずに何時って言えばいいでしょ」

『何時かわからないから呼びにくるって言ったろ』

「なんでそっちの都合ばっかり...
私だって心の準備がある」

『今日やることは決まってんだから心の準備しとけよ』

「...」

『今どこ?』

「言わない、戻るから待ってて」

言ったらせっかく見つけた逃げ場所バレるでしょ

急いで電話を切った

「ごめんね、私行くね」

「うん、またね」

たまきちゃんにお別れを言って急いで部屋に戻った

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