弱さを知る強さ

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◯あやは◯

点滴ができるようになってだいぶ身体の調子も良くなった

「明後日くらいに退院かな」

「ほんと?」

入院して1週間たった時、先生に言われた
嬉しい、やっとバイトに戻れるしみんなと勉強できる

「ただ一つ条件がある」

「なに?」

「バイトやめてほしい」

「だから!死活問題なんだって
生活できない」

「俺の家に来ればいい
食費や光熱費はいらない
教材費は俺が出してやる」

「一緒に住むってこと?」

「うん」

「...嫌だ
先生、実習とかバイトとか行かせてくれないもん」

「バイトは行かせない」

「じゃあ家に帰る」

「夜中にバーのバイトなんて彼氏がいてやるもんじゃない」

「...別にそんなにやましい仕事じゃない」

「俺は嫌だって言ってんの」

なんだか可愛い
本気で嫌がっている
嫉妬してくれてるの?
いつも強くて厳しい先生が可愛く感じる

でも...
「すぐにはやめられない
オーナーに迷惑かけてるししっかり貢献してからやめたい」

「じゃあいつまでって決めて」

「...あと3ヶ月」

「無理、1ヶ月」

「...1ヶ月」

「1ヶ月経ったらやめろ」

「...わかった、話してみる」

「コンビニも塾講師も全部やめて勉強を集中して頑張れ
治療も並行しないといけない
普通の学生より勉強時間少ないんだから」

「...」

「ってことで俺の家に住む?」

「...いいの?」

「その方が安心して仕事できる」

「...わかった
私もなるべく先生には迷惑かけたくないから...
先生が望むならそうする」

「よし!じゃ明後日、俺休みだから
家に一旦帰って荷物まとめて俺の家だな
2週間くらいであやはの家は解約でいい?」

「ああ...私の逃げ場所がなくなる」

「逃げるな!」

「...」

先生からの提案で退院後、一緒に住むことが決まった


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