私の愛すべき人~その別れに、愛を添えて~
「同僚だよ。涼介も会ったことある。涼介にちゃんと本音を言えって連れてきてくれたの」
夜空を見上げ、ふーんと漏らす涼介はどこか可愛い。
「もしかして、妬いてる?」
「むちゃくちゃね。新しい彼氏だって紹介されるのかと思って、すげー焦った」
「えー? 焦ってるようには見えなかったよ?」
彼を見あげ、ふふっと笑うと突如、見計らったように後頭部に手を添えられ、強引に引き寄せられた。
戸惑う私と視線を合わせると、涼介は壊れ物に触れるかのように、唇を重ねた。
「……んっ、」
涼介の嫉妬が伝わってくるような熱いキス。思いがけなくて、嬉しくて思わず零れた。
「涼介……好きだよ」
「俺も、好きだよ。凛」
その言葉の後、再びキスが降る。
遠くで電車が通り過ぎる音が聞こえる。その寂しい響きをBGMにするように、私たちはどちらからともなく、静かに抱き合った。
「そういえば、異動っていうのは……」
「あぁ、管轄が少し変わっただけだよ。引っ越しを伴う異動は、もう少し先かな」
「そっか、よかった」
「時期が来たら、必ず連絡する」
私の髪に顔をうずめるようにして囁かれたその言葉を、私はただこくりと頷いて受け入れる。
夜空には私たちの欠けてしまった心を映すかのように、頼りなく光る下弦の月が浮かんでいた。
もう泣かない。次に会う時はお互い心から笑いあおう。その日まで、待ってるから。
夜空を見上げ、ふーんと漏らす涼介はどこか可愛い。
「もしかして、妬いてる?」
「むちゃくちゃね。新しい彼氏だって紹介されるのかと思って、すげー焦った」
「えー? 焦ってるようには見えなかったよ?」
彼を見あげ、ふふっと笑うと突如、見計らったように後頭部に手を添えられ、強引に引き寄せられた。
戸惑う私と視線を合わせると、涼介は壊れ物に触れるかのように、唇を重ねた。
「……んっ、」
涼介の嫉妬が伝わってくるような熱いキス。思いがけなくて、嬉しくて思わず零れた。
「涼介……好きだよ」
「俺も、好きだよ。凛」
その言葉の後、再びキスが降る。
遠くで電車が通り過ぎる音が聞こえる。その寂しい響きをBGMにするように、私たちはどちらからともなく、静かに抱き合った。
「そういえば、異動っていうのは……」
「あぁ、管轄が少し変わっただけだよ。引っ越しを伴う異動は、もう少し先かな」
「そっか、よかった」
「時期が来たら、必ず連絡する」
私の髪に顔をうずめるようにして囁かれたその言葉を、私はただこくりと頷いて受け入れる。
夜空には私たちの欠けてしまった心を映すかのように、頼りなく光る下弦の月が浮かんでいた。
もう泣かない。次に会う時はお互い心から笑いあおう。その日まで、待ってるから。