私の愛すべき人~その別れに、愛を添えて~
私の決断を菜穂は「凛が決めたことなら、全力で応援する」と肯定してくれているけど、その優しさが嬉しくもあり、寂しくもあった。
とはいえ、いつまでもしんみりしている場合ではない。涼介についていくと決めたのだから、課長に退職の旨を伝えなくてはいけない。さらに引っ越しの準備だって。これからやることがいっぱいなのだから。
それから開院時間を迎え、一斉に患者さんたちが押し寄せる様に入ってきた。
一人一人丁寧に対応し、具合の悪そうな人は先に外来へ案内する。
その傍らではひっきりなしに、電話が鳴っていた。待合室も、いつのまにか人で溢れ返っている。
「やっぱり連休明けはヤバいね。電話、全然鳴りやまない」
菜穂がぐったりした様子でぼやく。
「みんな開くの待ってたんだろうね」
「こっちは連休中のだらだら生活から、まだ頭が切り替わってないのに」
「何言ってんの。しっかりしてよ、菜穂」
えーと、口を尖らせつつも、菜穂は再び鳴り響いた電話に「はい、Y総合病院です」と、さっきまでの怠惰な声とは打って変わって、完璧な笑顔と声で応答している。
そのプロフェッショナルな切り替えの速さに、私は小さく笑みをこぼし、自分のデスクのモニターへと視線を戻した。
とはいえ、いつまでもしんみりしている場合ではない。涼介についていくと決めたのだから、課長に退職の旨を伝えなくてはいけない。さらに引っ越しの準備だって。これからやることがいっぱいなのだから。
それから開院時間を迎え、一斉に患者さんたちが押し寄せる様に入ってきた。
一人一人丁寧に対応し、具合の悪そうな人は先に外来へ案内する。
その傍らではひっきりなしに、電話が鳴っていた。待合室も、いつのまにか人で溢れ返っている。
「やっぱり連休明けはヤバいね。電話、全然鳴りやまない」
菜穂がぐったりした様子でぼやく。
「みんな開くの待ってたんだろうね」
「こっちは連休中のだらだら生活から、まだ頭が切り替わってないのに」
「何言ってんの。しっかりしてよ、菜穂」
えーと、口を尖らせつつも、菜穂は再び鳴り響いた電話に「はい、Y総合病院です」と、さっきまでの怠惰な声とは打って変わって、完璧な笑顔と声で応答している。
そのプロフェッショナルな切り替えの速さに、私は小さく笑みをこぼし、自分のデスクのモニターへと視線を戻した。