私の愛すべき人~その別れに、愛を添えて~
「いや、特には……」
「そっか」

涼介は私をどうぞ、と部屋の中に促したものの、ぼんやりしたまま。私の言葉を聞いているのかいないのか、曖昧な返事ばかり。

その表情からは何の感情も読み取れない。

どうしちゃったんだろう。楽しみにしてたのは私だけ?

心臓が不安と寂しさで、きゅうっと締め付けられた。


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