君のとなりで、恋をする

3話 可愛い先輩マネージャ

──体育館の一角。


タオルを畳みながら、視線は自然と先輩マネージャーへ向かう。

高瀬美月(たかせみづき)先輩。

整った顔立ちに、柔らかく華やかな雰囲気。

スコアをつけ、ボトルを確認し、怪我をした部員にはすぐ駆け寄る。


「大丈夫? 無理しないで」


その一言で、相手の表情がふっと和らぐ。

タイムアウトではタオルを渡しながら「ナイスファイト」と笑う。

短い言葉なのに、選手の肩の力が抜けていくのが分かる。


(……すごいな)


動きは無駄がなく、必要なことを先回りしていて、周りを安心させる。

勉強もできて、気さくで、誰からも信頼されている「完璧」な人。


「美月先輩ってすごいよね。あんなふうになりたいな」


隣で萌が言う。

私はうなずきながら、横に立つ自分を想像して、胸がきゅっとなった。


(私には、きっと真似できない)


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