君のとなりで、恋をする
「お、陰キャマネージャーも頑張ってるな」


同級生の部員の軽口に、手が止まる。

もう一人が笑いながら続ける。


「めっちゃ真面目。陰キャ感あるよな」


数人の笑い声。

耳の奥がじんと熱くなる。


(からかわれてるだけ、なのに)


笑って返せばいいのに、喉が固まる。

布の端をつまむ指に力が入る。


「気にしなくていいよ、ああいうの」


横からさらっと声。

同じ一年マネージャーの平野莉子(ひらのりこ)

タオルを抱えたまま、にっと笑う。


「真面目な方が助かるし。雑なのより全然いいでしょ」


それだけなのに、胸の奥にぽっと火がともる。


(……ありがとう)


声には出せないまま、指先のこわばりが少しほどけた。


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