君のとなりで、恋をする
──休憩時間。


水を配ろうとしたら、大和くんが先に差し出してきた。


「ほら、これ翠ちゃんのだろ。特別サービス」

「え、ありがとう……」

「お、照れてる? 俺、優しすぎるからな」

「ふふっ……変なの」


冗談っぽい空気。

けれど、その明るさが、体育館の熱気を少し和らげていた。

笑って返したつもりなのに、声がわずかに震えていた。

鼓動が速くなるのを抑えきれず、ペットボトルを握る手に余計な力がこもる。

ほんの些細なやりとりなのに、心が落ち着かない。

気づけば、隣にいる大和くんの存在が、やけに大きく感じられていた。





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