君のとなりで、恋をする
──通学路。


少し離れたところで、大和は友達と歩きながら、その光景を見ていた。


「なあ、今の見た? 完全に結城さんじゃん」

「長谷川ってさ、やっぱ結城さんのガチなんじゃね?」


軽口まじりの声が飛ぶ。

大和は無理やり笑って返す。


「さあな。知らねーよ」


そう言ってみせる声は、思ったよりも平坦に出た。

だからこそ、誰にも本音は気づかれない。

けれど胸の奥には、燃えるような嫉妬が渦巻いていた。

握った拳をポケットに突っ込み、爪が手のひらに食い込む。

笑い声に合わせて頷くたび、鼓動が耳の奥で不自然に響く。


(なんで、こういう時に限って、動けねーんだよ、俺)


飲み込んだ言葉が、喉の奥で重く残った。






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