君のとなりで、恋をする
──その帰り道。


告白めいた言葉を聞いたあとでも、隣を歩く大和くんは、わざと何でもない話を続けてくれた。

テストのこと、練習試合のこと、くだらない動画の話。

気まずくさせまいとする優しさが伝わってきて、余計に胸が苦しくなる。

私の心は、上の空だった。

頭の中に残るのは、夕焼けに照らされた彼の真剣な瞳。

そして、それに重なるように浮かんでくるのは――結城先輩の横顔。

フルーツオレを差し出した時の、あの少しだけ照れたみたいな笑み。


(……どうしたらいいの)


足は前に進むのに、心は置いてきぼりのまま。

大和くんの「本気」と、結城先輩への「特別」が、胸の中でぶつかり合う。

揺れる気持ちを抱えながら、私は夕暮れの帰り道を、一歩ずつ踏みしめて歩いていった。


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