仮面フィアンセ〜憧れの外交官からの執着愛に今にも陥落しそうです
 「ありがとう、誌史」


 耳もとで修吾が囁く。


 「こんなに嬉しい気持ちになったのは初めてだ。これからは誰のふりでもなく、俺の隣にいてくれ」
 「はい……。私も、修吾さんの隣にいたいです。ずっと」


 誌史がそう言った瞬間、唇が重なる。言葉にならなかった想いが静かに溶け、静かな控室にふたりの鼓動だけが寄り添うように響いた。
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