I 編む
庶務部という所属部署にしても、どこか昭和の香りがする。
つくづくイマドキに縁がないと自覚しながら、会社のなんでも屋として慌ただしく仕事をこなす日々だ。
会社に届く大量の郵便物を仕分けて配って回り、共有の備品を補充し、社員の名刺を作成し、フロアのあちこちに置かれている観葉植物に水をやり、ときに社内の落とし物を預かり…と業務は細かく多岐に渡る。
非生産部門の代表のようにいわれるが、備品の発注をするときは、仕入れ先が安売りしているタイミングでまとめ買いしたりと、ささやかながら経費削減の努力もしている。
D &I推進の活動も、なんでも屋として体よく押しつけられただけなのかもしれない。
それでも明日美は腐りたくなかった。
なにか一つくらいは得たいと思う。自分のためにも、陽太さん、梢さんのためにも。
現状の唯一の救いは、陽太さんと梢さんにお互いという仲間がいることだろうか。
陽太さんは二十代半ば、梢さんはおそらく三十代後半と年齢は離れているけれど、フォローしあいながら仕事を一緒に行っている。
つくづくイマドキに縁がないと自覚しながら、会社のなんでも屋として慌ただしく仕事をこなす日々だ。
会社に届く大量の郵便物を仕分けて配って回り、共有の備品を補充し、社員の名刺を作成し、フロアのあちこちに置かれている観葉植物に水をやり、ときに社内の落とし物を預かり…と業務は細かく多岐に渡る。
非生産部門の代表のようにいわれるが、備品の発注をするときは、仕入れ先が安売りしているタイミングでまとめ買いしたりと、ささやかながら経費削減の努力もしている。
D &I推進の活動も、なんでも屋として体よく押しつけられただけなのかもしれない。
それでも明日美は腐りたくなかった。
なにか一つくらいは得たいと思う。自分のためにも、陽太さん、梢さんのためにも。
現状の唯一の救いは、陽太さんと梢さんにお互いという仲間がいることだろうか。
陽太さんは二十代半ば、梢さんはおそらく三十代後半と年齢は離れているけれど、フォローしあいながら仕事を一緒に行っている。