恋愛期間0。彼の毒はスイーツより甘かった。(仮)
「気を付けます」
「そうしな」

 これだけの事でビビった私は、車に戻るや否や鍵を差し込みエンジンを掛けた。
 エリア内の、トラックや商用車が停まっている付近に移動し、車をロックして寝袋に潜った。
 しかし、通行音や雑音のせいで、朝まで殆ど眠れなかった。

 カーテンの隙間から朝陽が差し込み、そっと外を見る。
 何だか妙に気後れした。
 観光地でカップルや家族連れを見るのと同じくらい、大型車の運転手や仕事の為に移動してる人を目にすると、自分をダメ人間に思えてくるのだ。

 私は、ただ、旅をしてるだけ。

 仕事に嫌気が差して、家賃を払うのも拒否して、ただ現実から逃げてるだけだ、と。














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