恋愛期間0。彼の毒はスイーツより甘かった。(仮)
 私は、スマホを助手席に放った。

 こんな社会派のような動画の題材になんてなれない。
 もし、受けて世間に晒されれば、きっと叩かれる。「甘ったれてんじゃねぇ」って。

 再生数の多い人気動画にさえ、「やらせ」「つまんね」等とアンチコメントが湧いているのに。

 燻ぶったような天気が余計に鬱な気分にさせる。
 そこから少し移動し、私は仮眠を取ることにした。
 場所は無料の公園駐車場。
 昼間なら安全だ。
 しかし、私は暗くなるまで眠ってしまう。
 昨夜の寝不足と慣れない環境で疲労か溜まっていたのかもしれない。

 尿意で目を覚ますのはもはや定期。
 ハッとして外を覗くと、辺りは薄暗くなって、周りに車は無かった。
 トイレは汚くは無かったが、虫が多くて鳥肌ものだった。それでも生理現象には抗えない。
 済ませて、さて、これから何処に行こうか、ここで夜を明かすのは怖いなと考えていたら、何処からともなく酒の匂いが漂ってきた。










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