恋愛期間0。彼の毒はスイーツより甘かった。(仮)
「おー、ねぇちゃん」
トイレ奥から、年配の男性が歩み寄ってきた。お酒だけじゃない、違う悪臭が鼻をつく。
「あの車で寝泊まりしてんのか?」
答えたくなかった。きっと眠っている間に覗かれていたに違いない。
明日、ホームセンターに行って目隠し対策しなきゃ。いや、今から行こう。
車のキーを取り出した私の手を、オジサンがいきなり掴んだ。
「キャッ……!」「無視すんじゃねぇー」
何とか振り払ったものの、腱鞘炎を患っていた箇所に激しい痛みが走る。
オジサンを押し退け、急いで車に乗り込んだ。
「おいっ、開けろっ! 舐めた態度取りやがって!」
怖さで、身体が震える。
ロックはしたものの、手首が痛くてエンジンを回せない。回せたとしても、ハンドルを切る自信が無かった。
老人とは思えぬ力でドアに体当たりしてくるから、恐怖が増した。
「け、警察……」
警察って呼んだら色々聞かれるのかな。
何でこんな所に車を停めてたのか尋問される?
住所不特定って罪?
パニクって、スマホのダイヤルボタンが押せなくなっていた。
そんな私の目に飛び込んで来たのは、塩田の名刺――
藁をも掴む思いで、記載されている携帯番号に電話した。
「お前も似たようなモンだろうが! お前も直ぐにこっち側になるんだよ!」
その間、車の外からは、耳と胸を裂くような罵声が続いていた。
トイレ奥から、年配の男性が歩み寄ってきた。お酒だけじゃない、違う悪臭が鼻をつく。
「あの車で寝泊まりしてんのか?」
答えたくなかった。きっと眠っている間に覗かれていたに違いない。
明日、ホームセンターに行って目隠し対策しなきゃ。いや、今から行こう。
車のキーを取り出した私の手を、オジサンがいきなり掴んだ。
「キャッ……!」「無視すんじゃねぇー」
何とか振り払ったものの、腱鞘炎を患っていた箇所に激しい痛みが走る。
オジサンを押し退け、急いで車に乗り込んだ。
「おいっ、開けろっ! 舐めた態度取りやがって!」
怖さで、身体が震える。
ロックはしたものの、手首が痛くてエンジンを回せない。回せたとしても、ハンドルを切る自信が無かった。
老人とは思えぬ力でドアに体当たりしてくるから、恐怖が増した。
「け、警察……」
警察って呼んだら色々聞かれるのかな。
何でこんな所に車を停めてたのか尋問される?
住所不特定って罪?
パニクって、スマホのダイヤルボタンが押せなくなっていた。
そんな私の目に飛び込んで来たのは、塩田の名刺――
藁をも掴む思いで、記載されている携帯番号に電話した。
「お前も似たようなモンだろうが! お前も直ぐにこっち側になるんだよ!」
その間、車の外からは、耳と胸を裂くような罵声が続いていた。