恋愛期間0。彼の毒はスイーツより甘かった。(仮)
 顔立ちは派手ではないものの、色素の薄い髪色ときめ細かな肌が中性的魅力を際立たせている。
 身長は普通なのに、骨格が綺麗だからスタイル良く見える。
 服もハイブラではないけど、高級感のあるカジュアルブランドでお洒落だし。
 やっぱりクリエイターって垢抜けるのかな。

「だからサンドしそうな顔して見んなって」
「はっ? サンドって何」 
「俺、食っても美味くねーからな」
「肉食系だと思われてるの?」

 塩田は答えないで私の車に戻った。

「撮影するから取り付けな」
「はいはい」

 急かされ、塩田のパーカーを被りカーテンを付け替えた。
 凝り解消のため、インフレーターマット(自動膨張式)も購入。それの広げ方や収納の仕方も無言で紹介する。

「そのランタン雰囲気あっても撮影するのに暗かったから」

 塩田購入の高輝性のライトとコンパクトディフューザーもセットした。

「うわ、明るい」

 こんなの使って撮影とか。私、モデルみたいだな。

「うみ、こっち見て」

 顔を上げた途端、シャッター音が聞こえた。塩田が手にしているのはいつものビデオカメラでなく、デジタル一眼カメラだ。

「何で撮ってんの?」
「ライトの性能見てんだよ」
「サムネとかに使わないよね?」
「あぁ」

 ビックリした。
 顔出ししない条件なのに。









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