恋愛期間0。彼の毒はスイーツより甘かった。(仮)
「手間じゃない?」
「全然。編集アプリでもコンテンツの機能でも出来る」
「へぇ」
「腹減った。たまには車中飯以外で食おう」

 奢るから、と言われて現金に私は食べたい物をリクエストした。

「ラーメンとスイーツ!」
「デブるぞ」

 気持ち悪そうな顔をしながらも、塩田はダメだと言わなかった。チャンネル登録者数が増えて機嫌が良いらしい。

 塩田オススメは、スープのコクに定評のある(しかも麺は全粒粉使用)都内のラーメン店。
 野菜たっぷりのタンメンを頼んだら、今まで食べたラーメンの中で一番美味しかった。
 撮影許可を貰っていたので猫舌の私が時間掛けて食べる間、塩田はずっとカメラを向けていた。
 流石にスイーツは無かったので別の店を探す事に。

「お、あそこ新しい店みたいだな。客並んでんじゃん」

 車に戻る途中、塩田が見つけたのは、【パティスリー・モン・クール】。

 私が働いていた会社の新宿ニ号店だった。




< 34 / 65 >

この作品をシェア

pagetop