虐げられた私が姉の策略で結婚させられたら、スパダリ夫に溺愛され人生大逆転しました。
恋人がいることが社交界で広まっていないからこそ、レナード様のような婚活市場Sランクの相手との婚約話を出てくるのだ。
そして、今、私は姉の思い通りの人生を実現するための駒として使われようとしている。
ガーデンのテラスで話していたが、側にはメイドが控えていた。
彼はメイドの噂話にも注意している人間だということだ。
こう言った細やかな気遣いは、サイラスにはない。
私は事あることにレナード様とサイラスを比べている自分に腹が立つ。
レナード様は姉が仕組んだ婚約相手で、私の恋人はサイラスだ。
サイラスは私を裏切るようなことをせず、いつも私を助けてくれた。
それなのに、帝国一のモテ男にふわついている寝不足女の自分が憎い。
「あの、あちらに母が育てているバラ園がありますのでバラを見て回りませんか?」
彼の近くにいると、彼の高貴な王子のような香りに頭がおかしくなりそうだ。
さっきから、狂ったように胸が高鳴っている。
バラの強い匂いで、自分を正気に戻さねばと思った。
「賛成です。ミリアの赤く美しい瞳のような情熱的な赤いバラを見たい気分です」
私の目を射抜くように彼が見つめてくる。
私は紫色をしていない自分の瞳がコンプレックスだ。
彼はまるで私の瞳の色を褒めるような言葉を言っている。
彼の瞳には明らかに動揺した私が映っていた。
彼のペースに巻き込まれてはいけない、愛するサイラスのことを考えないと。
「あの、私とサイラス・バーグが恋人関係と知っている人はいると思います。でも、私たちの馴れ初めまで知っているのはなぜですか?」
私は不思議で仕方ないことを彼に尋ねた。