虐げられた私が姉の策略で結婚させられたら、スパダリ夫に溺愛され人生大逆転しました。
私とサイラスはアカデミーの同期だ。
アカデミーは後継者教育を目的としているため、女はクラスに私しかいなかった。
そのせいか言い寄られることも多く煩わしかった。
必死にトップの成績を維持しなければならない私にとって、年頃の男の好意など邪魔でしかなかったからだ。
その上、言い寄られて避けようものならクラスの居心地はどんどん悪くなって言った。
入学して、すぐにそんな悩みにぶつかった私に男が寄らないように「カモフラージュ彼氏」をしてくれると言ったのがサイラスだ。
結婚前の貴族令嬢が恋人を持つのはふしだらだとされていたが、私は公爵になる予定だったので女としての評判よりも学習環境が優先だった。
「私がカモフラージュ彼氏に立候補したかったからですよ、ミリア。バーグ令息に先を越されてしまいましたが、追い抜いて今ミリアを捕まえました。」
バラ園に着いたところで、彼が突然私を抱きしめながら言ってきた。
せっかくバラの匂いで彼の香りを消したかったのに、抱きしめられては上手くいかない。
しかも、アカデミー時代面識のなかった私のカモフラージュ彼氏になりたかったなんて嘘に決まっている。
全部、父に言われてやっている芝居に違いない。
こんな風に簡単にたくさんの女を惑わしてきたのだろう。