渋谷少女A続編・山倉タクシー
栄子さんは国境なき医師団の医師だった
「ミャンマー!」
「そう。それで栄子さんの方は国境なき医師団の女医さんだそうだ。ミャンマーに派遣された時にビアクさんと知り合ったそうだよ」
「へええー。それはそれは…」
警察の取り調べ室内でのことであり山倉始め3人の素性は通り一遍のことだったのだろうが、山倉は自分の名刺を警察にのみならず栄子さんやビアクに渡したこと、またその栄子さんが私のことを気遣って私の入院先を教えて欲しいと警察に頼んでいたことなどを話してくれた。
「だからさ田中さん、遠からずその栄子さんが見舞いに来ると思うよ。ビアクを連れて。その時にまた色々と話を聞けばいいよ。俺はさ、このあと予約客が一件入っていてもうそろそろ行かなきゃならないんだ。ここらで失敬させてもらうよ」
「ああ、どうも…長居させてしまって申し訳ない。あ、あの、前にも云ったけどホントにご迷惑お掛けしてしまって…いつか必ずお礼させてもらいますから。だから、そ、その…あんたの名刺を俺にも一枚もらえないだろうか?」
「無理、無理、無理。そんな身体で、失業中でさ。お礼だなんて…あんた、気にしなくていいよ」苦笑いしながら山倉はそう云ってくれ、胸ポケットから名刺を一枚取り出して床頭台(しょうとうだい)の上に置いてくれた。見送りの為にベッドから立とうとする私を制してさらに「あ、そうだ。それとさ、田中さん。たぶんお廻りも来ると思うぜ。事情聴衆にな」と云い、了解した私にもう一言、病室のドアノブに手を掛けながら余計なことを云ってくれた。「あ、そうだ…田中さんよ、入院とかでもしコレ(人差し指と親指で丸を作って見せた)が足らなきゃ云ってくれよな。俺が都合するからさ」と。
【山倉のイメージ。俳優・有島一郎さんを少し硬派にした感じかな?ネット上から拝借】
「そう。それで栄子さんの方は国境なき医師団の女医さんだそうだ。ミャンマーに派遣された時にビアクさんと知り合ったそうだよ」
「へええー。それはそれは…」
警察の取り調べ室内でのことであり山倉始め3人の素性は通り一遍のことだったのだろうが、山倉は自分の名刺を警察にのみならず栄子さんやビアクに渡したこと、またその栄子さんが私のことを気遣って私の入院先を教えて欲しいと警察に頼んでいたことなどを話してくれた。
「だからさ田中さん、遠からずその栄子さんが見舞いに来ると思うよ。ビアクを連れて。その時にまた色々と話を聞けばいいよ。俺はさ、このあと予約客が一件入っていてもうそろそろ行かなきゃならないんだ。ここらで失敬させてもらうよ」
「ああ、どうも…長居させてしまって申し訳ない。あ、あの、前にも云ったけどホントにご迷惑お掛けしてしまって…いつか必ずお礼させてもらいますから。だから、そ、その…あんたの名刺を俺にも一枚もらえないだろうか?」
「無理、無理、無理。そんな身体で、失業中でさ。お礼だなんて…あんた、気にしなくていいよ」苦笑いしながら山倉はそう云ってくれ、胸ポケットから名刺を一枚取り出して床頭台(しょうとうだい)の上に置いてくれた。見送りの為にベッドから立とうとする私を制してさらに「あ、そうだ。それとさ、田中さん。たぶんお廻りも来ると思うぜ。事情聴衆にな」と云い、了解した私にもう一言、病室のドアノブに手を掛けながら余計なことを云ってくれた。「あ、そうだ…田中さんよ、入院とかでもしコレ(人差し指と親指で丸を作って見せた)が足らなきゃ云ってくれよな。俺が都合するからさ」と。
【山倉のイメージ。俳優・有島一郎さんを少し硬派にした感じかな?ネット上から拝借】