死に戻ったお荷物姫は半年後の処刑を回避したい~でも、冷徹皇太子からの溺愛は想定外です!~
 彼の言う通りだ。涼しくて湿度の高いミスティアとは違いここは乾燥している。前世では喉が痛いと思ったときにはもう熱があった。てっきり初夜の失敗のショックで寝込んだと思っていたがそれだけじゃない。慣れない環境から体調を崩したに違いない。

 それにしても――。

 知れば知るほど彼は優しい。呆れるような発言にも丁寧にちゃんと返してくれた。レオナルトの人となりを知るにつけ、申し訳なさだけが胸に漂う。

 自分はどうしたらいいのか。

「サラ……、昨日せっかく用意してもらったのに、なにもなかったの」

 湯あみの介助をしてもらいながら、リーナは肩を落とした。無事初夜を迎えたと彼女も期待してくれていたはずだ。

 生き残ることだけを考えていたのでは、彼と心を通わせることができない。彼が優しくしてくれるように自分も彼に安らぎを与えるような人になりたいと思うけれど……。

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