部長と私の秘め事
札幌観光
週末になるまで北海道行きの荷物を整える訳だけれど、その傍ら尊さんは顧問弁護士さんに連絡して、あのおじさんと徹底的に戦う旨を伝えていた。
私は早く忘れたいけど、尊さんの怒りようを見ていると、ちゃんとしたほうがいいのかな、と思ってあとは弁護士さんに任せる事にした。
それはそうと、インフルが治ったあとに春日さんに連絡を入れ、北海道から帰った次の週末に、遅れてのバレンタイン女子会をしてチョコ交換ををしての、アフターヌーンティーをする事になった。
**
そして待ちに待った週末!
私たちは八時すぎのフライトで羽田空港を発ち、十時くらいに新千歳空港に着いた。
冬場なので大気が少し荒れ、ちょっとヒヤッとした時はあったけれど、比較的天気のいい日だったので無事に北の地を踏む事ができた。
「わぁ~……、雪だ」
新千歳空港から札幌駅に行くまでのJRの中、私は窓の外を見てテンションを上げる。
何せ一面の白だ。
「東京だとなかなか雪が積もらないから、これがデフォっていうの凄いですよね」
「公園は雪が積もって遊具が駄目になるから、秋になるとブランコを支柱に縛り付けるらしいぜ。あと、兼六園とかでもやってるけど、冬囲いって言って、雪の重みで庭木が折れないように、ロープで縛るんだ」
「へええ……」
そんな私の頭に〝遊具、植物SM〟なんて言葉が思い浮かんだのは秘密にしておく。
「俺の知り合いはテレビで本州の冬を見て、普通に噴水が流れてるのに感動してたな」
「へぇ~。同じ日本でもやっぱり土地によって常識が違うんですね」
「あと、瓦屋根に感動してたな。それと竹や椿、金木犀がないとか。ちょっと前までは新幹線もないって言ってて、今では函館のほうに通ってるけど、札幌まではまだ来てないから、北海道に新幹線がきてる実感がないそうだ」
「へええ~」
「新幹線が札幌駅まで来るのに合わせて、中心部の再開発が進んでるそうだけど、オリンピック招致を諦めたから、工事の進みが鈍ってるらしい」
「ああー……、正直……」
「まぁ、また色々賑やかになった頃に、また来ようぜ」
「はい!」
次の約束ができるのが嬉しくて、私はニヤニヤする。
スマホで札幌グルメとか色々見て尊さんと話しているうちに、快速電車は五十分ほどで札幌駅に着いた。
一泊目は札幌駅直結のホテルに泊まり、中心部を楽しんでから南区の定山渓温泉に行って、温泉宿に泊まる事になっている。
「張り切って来ちゃいましたけど、チェックイン前なのに大丈夫ですか?」
「ホテルに確認したけど、当日なら荷物を預かってくれるそうだ」
「良かった」
そのまま、私たちはホテルのフロントに向かい、大きい荷物を預かってもらった。
「さて……!」
時刻は十一時過ぎになり、私たちはワクワクしながら札幌駅前に出る。
当たり前だけど寒い。雪がチラついてる。
地面には踏みしめられて硬くなった雪があり、私はそれを踏んでテンションを上げてしまった。
「尊さん、尊さん、ツーショしましょう! この日のために買ってきた……、テレレテッテレ~! 自撮り棒~」
最後は某えもん風に言い、私はバッグから棒を出してスマホに取り付ける。
「テンション高ぇな」
尊さんはクスクス笑い、私がスマホを構えると肩を抱いて顔を寄せてくれた。
「3、2、1……」
〝札幌駅〟と書かれた壁が写るように記念撮影をしたあと、人物なしでその辺を撮った。
目の前には大丸札幌があって、百貨店なら東京にもあるのに、つい寄り道したくなる。
「デパ地下にお菓子売ってるでしょうか?」
「あー、毎日開店前から列ができて、すぐ完売するチーズの菓子があるって言ってたな。……顔!」
私が目を見開き口まで開いて大丸の出入り口を見たので、尊さんは突っ込んで笑い出す。
「ま、土産物は最終日に買おうぜ」
「そうですね。お昼、ラーメン!」
「よし行くぞ」
私は早く忘れたいけど、尊さんの怒りようを見ていると、ちゃんとしたほうがいいのかな、と思ってあとは弁護士さんに任せる事にした。
それはそうと、インフルが治ったあとに春日さんに連絡を入れ、北海道から帰った次の週末に、遅れてのバレンタイン女子会をしてチョコ交換ををしての、アフターヌーンティーをする事になった。
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そして待ちに待った週末!
私たちは八時すぎのフライトで羽田空港を発ち、十時くらいに新千歳空港に着いた。
冬場なので大気が少し荒れ、ちょっとヒヤッとした時はあったけれど、比較的天気のいい日だったので無事に北の地を踏む事ができた。
「わぁ~……、雪だ」
新千歳空港から札幌駅に行くまでのJRの中、私は窓の外を見てテンションを上げる。
何せ一面の白だ。
「東京だとなかなか雪が積もらないから、これがデフォっていうの凄いですよね」
「公園は雪が積もって遊具が駄目になるから、秋になるとブランコを支柱に縛り付けるらしいぜ。あと、兼六園とかでもやってるけど、冬囲いって言って、雪の重みで庭木が折れないように、ロープで縛るんだ」
「へええ……」
そんな私の頭に〝遊具、植物SM〟なんて言葉が思い浮かんだのは秘密にしておく。
「俺の知り合いはテレビで本州の冬を見て、普通に噴水が流れてるのに感動してたな」
「へぇ~。同じ日本でもやっぱり土地によって常識が違うんですね」
「あと、瓦屋根に感動してたな。それと竹や椿、金木犀がないとか。ちょっと前までは新幹線もないって言ってて、今では函館のほうに通ってるけど、札幌まではまだ来てないから、北海道に新幹線がきてる実感がないそうだ」
「へええ~」
「新幹線が札幌駅まで来るのに合わせて、中心部の再開発が進んでるそうだけど、オリンピック招致を諦めたから、工事の進みが鈍ってるらしい」
「ああー……、正直……」
「まぁ、また色々賑やかになった頃に、また来ようぜ」
「はい!」
次の約束ができるのが嬉しくて、私はニヤニヤする。
スマホで札幌グルメとか色々見て尊さんと話しているうちに、快速電車は五十分ほどで札幌駅に着いた。
一泊目は札幌駅直結のホテルに泊まり、中心部を楽しんでから南区の定山渓温泉に行って、温泉宿に泊まる事になっている。
「張り切って来ちゃいましたけど、チェックイン前なのに大丈夫ですか?」
「ホテルに確認したけど、当日なら荷物を預かってくれるそうだ」
「良かった」
そのまま、私たちはホテルのフロントに向かい、大きい荷物を預かってもらった。
「さて……!」
時刻は十一時過ぎになり、私たちはワクワクしながら札幌駅前に出る。
当たり前だけど寒い。雪がチラついてる。
地面には踏みしめられて硬くなった雪があり、私はそれを踏んでテンションを上げてしまった。
「尊さん、尊さん、ツーショしましょう! この日のために買ってきた……、テレレテッテレ~! 自撮り棒~」
最後は某えもん風に言い、私はバッグから棒を出してスマホに取り付ける。
「テンション高ぇな」
尊さんはクスクス笑い、私がスマホを構えると肩を抱いて顔を寄せてくれた。
「3、2、1……」
〝札幌駅〟と書かれた壁が写るように記念撮影をしたあと、人物なしでその辺を撮った。
目の前には大丸札幌があって、百貨店なら東京にもあるのに、つい寄り道したくなる。
「デパ地下にお菓子売ってるでしょうか?」
「あー、毎日開店前から列ができて、すぐ完売するチーズの菓子があるって言ってたな。……顔!」
私が目を見開き口まで開いて大丸の出入り口を見たので、尊さんは突っ込んで笑い出す。
「ま、土産物は最終日に買おうぜ」
「そうですね。お昼、ラーメン!」
「よし行くぞ」