部長と私の秘め事
ファーストクラスの対象便は時間が限られているようで、私たちはホテルのチェックインも考えて、十四時ぐらいの飛行機に乗る予定でいる。
家を出たのはお昼前で、ラウンジで軽食をとり、機内食でお腹を満たすつもりだ。
機内食が出るのは分かっているけれど、せっかくなのでラウンジではホカホカのかしわおにぎり、卵サンドとクロワッサンを食べた。
……尊さんはナッツと飲み物だけらしい。裏切り者め。
やがて優先で搭乗し、他のクラスの乗客が乗る間にウェルカムドリンクを出してもらえた。
ファーストクラスは一番前の一列で、両方の窓側に二席、中央に一席、計五席ある。
私と尊さんは窓際の二席に座った。
やがて定時になり、飛行機は滑走路でグングンと加速して飛ぶ。
尊さんいわく、都心上空を沢山飛んでいる他の飛行機をかわすため、右旋回するらしい。
私は窓に張り付いてスカイツリーなどを見下ろし、スマホで写真を撮る。
本当は父のカメラを持ってきたかったけど、まだカメラ初心者なので、旅先で焦って傷つけたら嫌なので、今回はお留守番してもらう事にした。
近所で写真の練習して扱いを学んでから、カメラと一緒に旅に出るつもりだ。
そしてお待ちかねの機内食が出され、私は「うほー!」となってそれも写真に収める。
こちらも尊さんいわく、同じ航空会社であっても、行き先や時間帯で機内食は違うらしい。なので私は広島行きの昼食をいただいている。
トレーの上には左下に笹の葉に包まれたご飯、その上にはクッキー、中央には横長のお皿が上下に並び、上にはローストビーフなどの前菜が三種類、下には鯖、麻婆茄子などの主菜が三種類並び、その右手にはお椀に入ったお味噌汁が置いてあった。
「機内食って特別感がありますよねぇ……」
「フライトが一時間半で、ゆっくりしてられるのが一時間と思うと、早めに食わないとだけどな」
私たちはそんな会話をしつつ、温かい食事をパクパク食べる。
旅行の楽しみって、やっぱり機内食にあると思う。
でも普通なら国内線で機内食にありつける事はないから、尊さまさまだ。
(でも、広島ついたらご当地グルメ食べるけどね!)
私は誰にともなく心の中で言い、ふんっと鼻息荒く決意する。
食事中に富士山を望んだりしつつ、食事を終えてまったりと尊さんと過ごし、広島空港に降り立ったのは十六時前だった。
幸いにも現地は晴れていて、エスカレーターで下って荷物を受け取ると、JR白市駅まで行って乗り換え、JR広島駅までざっと一時間弱だ。
交通の便がいいからと、尊さんは広島駅直結の外資系ホテルを予約してくれた。
ロビーは六階にあり、吹き抜けになっているので広々とした印象だ。
木目調の壁にはカラフルで大きな現代アートが掛かり、床はツルツルとしたグレーの大理石っぽい石に、ブラウンと白でラインが描かれている。
モスグリーンの絨毯の上にはブラウンのソファが同色の丸テーブルを囲み、白い階段が階上に続いている。
ロビー階には、朝食ビュッフェ会場になるダイニングもあるみたいだ。
全体的にモダンな印象で清潔感もあり、私は一気に気分を上げたのだった。
「うーん! 疲れた!」
高層階にある部屋に入った私は、スーツケースから手を離し、近くにあったソファに座り込む。
「お疲れさん」
尊さんはミニバーにあるミネラルウォーターのペットボトルを手にし、一本を私にくれる。
「ありがとうございます」
私は冷たい水をグビグビと飲みつつ、広島市街を一望できる室内を見回す。
外資系高級ホテルなだけあって、内装はとても綺麗だ。
尊さんの事だから一番いい部屋をとってくれただろうけど、札幌の時も感じたけれど、地方都市の場合、割とこぢんまりとした印象だ。
勿論、無駄に部屋があっても困るだけなので、これぐらいが丁度いいけれど。
春日さんたちと女子会した時は、信じられないぐらい沢山の部屋があるスイートだったので、やっぱり東京と地方とでは同じ系列のホテルでも部屋の規模が違うんだろう。
でも、断じて尊さんのとってくれたホテルに文句がある訳じゃない。
あくまで客観的に見て、東京とは違うんだな~と感じた次第だ。
室内はウッド調の家具に、壁は白壁だったり木目調だったり。ソファ類はライトグレーで統一され、カーテンはゴールドがかったブラウン。ベッドはオールホワイトだ。
他にも革張りのキャスターつき椅子のある書き物机や、ゆったりとしたソファの向かいには壁に掛けられた液晶テレビもある。
基本的にリビングルームとベッドルーム、プラス洗面所とバスルームという構成だ。
洗面所は黒い大理石の上に、白い陶器のボウルが二つあり、縦長の鏡が二つあるシンプルな作りだ。
鏡の間にはメイクの時に使える、円形の拡大鏡があるのでありがたい。
バスルームはどこもかしこも真っ白で、白い壁に白い楕円形のバスタブがある。
同じ空間にシャワーヘッドがあり、普通のお風呂みたいに洗い場で体を洗ったあと、お風呂に浸かれるようになっている。
家を出たのはお昼前で、ラウンジで軽食をとり、機内食でお腹を満たすつもりだ。
機内食が出るのは分かっているけれど、せっかくなのでラウンジではホカホカのかしわおにぎり、卵サンドとクロワッサンを食べた。
……尊さんはナッツと飲み物だけらしい。裏切り者め。
やがて優先で搭乗し、他のクラスの乗客が乗る間にウェルカムドリンクを出してもらえた。
ファーストクラスは一番前の一列で、両方の窓側に二席、中央に一席、計五席ある。
私と尊さんは窓際の二席に座った。
やがて定時になり、飛行機は滑走路でグングンと加速して飛ぶ。
尊さんいわく、都心上空を沢山飛んでいる他の飛行機をかわすため、右旋回するらしい。
私は窓に張り付いてスカイツリーなどを見下ろし、スマホで写真を撮る。
本当は父のカメラを持ってきたかったけど、まだカメラ初心者なので、旅先で焦って傷つけたら嫌なので、今回はお留守番してもらう事にした。
近所で写真の練習して扱いを学んでから、カメラと一緒に旅に出るつもりだ。
そしてお待ちかねの機内食が出され、私は「うほー!」となってそれも写真に収める。
こちらも尊さんいわく、同じ航空会社であっても、行き先や時間帯で機内食は違うらしい。なので私は広島行きの昼食をいただいている。
トレーの上には左下に笹の葉に包まれたご飯、その上にはクッキー、中央には横長のお皿が上下に並び、上にはローストビーフなどの前菜が三種類、下には鯖、麻婆茄子などの主菜が三種類並び、その右手にはお椀に入ったお味噌汁が置いてあった。
「機内食って特別感がありますよねぇ……」
「フライトが一時間半で、ゆっくりしてられるのが一時間と思うと、早めに食わないとだけどな」
私たちはそんな会話をしつつ、温かい食事をパクパク食べる。
旅行の楽しみって、やっぱり機内食にあると思う。
でも普通なら国内線で機内食にありつける事はないから、尊さまさまだ。
(でも、広島ついたらご当地グルメ食べるけどね!)
私は誰にともなく心の中で言い、ふんっと鼻息荒く決意する。
食事中に富士山を望んだりしつつ、食事を終えてまったりと尊さんと過ごし、広島空港に降り立ったのは十六時前だった。
幸いにも現地は晴れていて、エスカレーターで下って荷物を受け取ると、JR白市駅まで行って乗り換え、JR広島駅までざっと一時間弱だ。
交通の便がいいからと、尊さんは広島駅直結の外資系ホテルを予約してくれた。
ロビーは六階にあり、吹き抜けになっているので広々とした印象だ。
木目調の壁にはカラフルで大きな現代アートが掛かり、床はツルツルとしたグレーの大理石っぽい石に、ブラウンと白でラインが描かれている。
モスグリーンの絨毯の上にはブラウンのソファが同色の丸テーブルを囲み、白い階段が階上に続いている。
ロビー階には、朝食ビュッフェ会場になるダイニングもあるみたいだ。
全体的にモダンな印象で清潔感もあり、私は一気に気分を上げたのだった。
「うーん! 疲れた!」
高層階にある部屋に入った私は、スーツケースから手を離し、近くにあったソファに座り込む。
「お疲れさん」
尊さんはミニバーにあるミネラルウォーターのペットボトルを手にし、一本を私にくれる。
「ありがとうございます」
私は冷たい水をグビグビと飲みつつ、広島市街を一望できる室内を見回す。
外資系高級ホテルなだけあって、内装はとても綺麗だ。
尊さんの事だから一番いい部屋をとってくれただろうけど、札幌の時も感じたけれど、地方都市の場合、割とこぢんまりとした印象だ。
勿論、無駄に部屋があっても困るだけなので、これぐらいが丁度いいけれど。
春日さんたちと女子会した時は、信じられないぐらい沢山の部屋があるスイートだったので、やっぱり東京と地方とでは同じ系列のホテルでも部屋の規模が違うんだろう。
でも、断じて尊さんのとってくれたホテルに文句がある訳じゃない。
あくまで客観的に見て、東京とは違うんだな~と感じた次第だ。
室内はウッド調の家具に、壁は白壁だったり木目調だったり。ソファ類はライトグレーで統一され、カーテンはゴールドがかったブラウン。ベッドはオールホワイトだ。
他にも革張りのキャスターつき椅子のある書き物机や、ゆったりとしたソファの向かいには壁に掛けられた液晶テレビもある。
基本的にリビングルームとベッドルーム、プラス洗面所とバスルームという構成だ。
洗面所は黒い大理石の上に、白い陶器のボウルが二つあり、縦長の鏡が二つあるシンプルな作りだ。
鏡の間にはメイクの時に使える、円形の拡大鏡があるのでありがたい。
バスルームはどこもかしこも真っ白で、白い壁に白い楕円形のバスタブがある。
同じ空間にシャワーヘッドがあり、普通のお風呂みたいに洗い場で体を洗ったあと、お風呂に浸かれるようになっている。