部長と私の秘め事
「日本人の男は特に、愛情表現をするのは照れくさくて『分かっているはず』で済ましている人が多いと言われている。でも俺は何かあるごとに伝えていきたいな。お互いエスパーじゃないんだから、『察して』と言っても相手の考える事が分からないじゃないか。熟練夫婦みたいに、阿吽の呼吸になったなら別かもしれない。でも恵ちゃんはまだ、俺の傍にいる事に不安を感じていて、誰かに揺さぶりをかけられたら簡単に俺を諦めてしまうかもしれない。だから俺は、恵ちゃんが『私は三日月涼の恋人ですが、何か?』って堂々と振る舞えるまで、積極的に素直な気持ちや愛情を伝えていきたい。だって、愛されてる感覚って、自信に繋がるでしょ?」
「……そうですね」
涼さんの言う通り、ある程度彼と結婚する事、共に人生を歩む決意はできているけれど、美人なお嬢様が現れたらスッと身を引きそうな自分がいる。
彼の言うように私が保護猫なら、安心するまで「ここは安全な場所だよ」と声を掛けて、決して害さず、温かな寝床と美味しいご飯を与えて、愛情を注ぎ続けるべきなんだろう。
問題があるのは涼さんの愛情の強さじゃなくて、慣れてない私のほうなんだ。
理解したあと、私はおずおずと涼さんの首に腕を回して抱き締めた。
彼は私の意図を把握し、優しく抱き締めるだけに留めてくれる。
「言っておくけど、俺が愛情を注ぐのは、恵ちゃんが俺を信じてくれる〝まで〟じゃなくて、そのあともずっとだからね」
「……はい」
きっと涼さんはご家族から惜しみなく愛情を注がれ、常に与える側として生きてきたんだ。
私は生きるのに必死でそれどころじゃなかったけど、そろそろ愛される事に慣れていかないと。
家族はいい人だし、朱里にも愛されていたけれど、私という一人の女を求めてくれる異性を信じなければ。
「……ちょっとずつ」
私は彼の耳元で呟き、チュッと頬にキスをした。
それだけで涼さんは思いきり息を吸い、こみ上げる衝動を我慢しているのが分かる。
……なんかすみません。
煽るつもりはないんですが、私はこれで精一杯で……。
「……キスしていい?」
尋ねられた私は、コクンと頷く。
「……可愛い、信じられないぐらい可愛い」
私を見つめた涼さんは、感極まった様子で呟き、髪をサラサラと撫でてくる。
そのあと、とろけそうな表情で私を見つめて、もう一度「可愛い」と呟いたあと、唇を重ねてきた。
彼はハムハムと私の上唇、下唇を順番に甘噛みしたあと、それぞれをついばんで丁寧に舐めてくる。
その、唇そのものを愛おしむような優しいキスに、泣きたくなってしまった。
自分の事を卑下したらいけないのは分かっている。
涼さんだってそんな事、望んでいない。
彼は私の傷を分かっているけれど、自分と共に日の当たる場所を歩んでいってほしいと願っている。
けれど太陽のように光り輝く涼さんを前にすると、自分がとてもちっぽけに感じられるのは否めない。
(もっと堂々とした女性になりたいな。そっけない事を言っているのも、結局は涼さんの寛容さに甘えているだけ)
猫だって、恐怖心があるから周囲を威嚇する。
自分が愛されていると分かって心から安心できる場所でなら、何かを威嚇する必要もなくなるだろう。
(ごめんね、涼さん。少しずつ強くなるから)
私はサラリと彼の髪を撫で、信じられないぐらい綺麗な人を見つめ、チュッと唇にキスをする。
「ん」
涼さんは私の脚を開いて、ショーパンを穿いた股間に自身のそこを擦りつけてくる。
リョーサルウェポンが起動しているのを感じた私は、真っ赤になって声を漏らしてしまった。
その反応を見て、彼は目を細めて嬉しそうに笑う。
そんな顔すらも、美しくて妖艶なのでゾクッとしてしまう。
「……旅の最後に、嫌?」
囁くように尋ねられ、私は視線を逸らして黙り込む。
「……『嫌?』って聞かれて、『嫌です』って言える訳ないじゃないですか」
「でも恵ちゃんが嫌なら、強引にしたくないんだ」
「……それって、私に言わせようとしていません?」
「〝おねだり〟するのが恥ずかしいなら、手で答えてくれてもいいよ。右手を握ったらOK、左手を握ったらNG……とかは?」
そう言って、涼さんは上体を起こすと恋人繋ぎで私の手を握ってきた。
そしてとってもワクワクした顔で私を見つめてくるので、恥ずかしくて堪らない。
「~~~~、えいっ」
私はギュッと両手を握った。
――けど、気持ち右手だけ先に握ったつもりだ。
(さぁどうだ! 気づいたか!)
挑むように見つめると、涼さんはにっこぉ! と笑顔になった。
「……そうですね」
涼さんの言う通り、ある程度彼と結婚する事、共に人生を歩む決意はできているけれど、美人なお嬢様が現れたらスッと身を引きそうな自分がいる。
彼の言うように私が保護猫なら、安心するまで「ここは安全な場所だよ」と声を掛けて、決して害さず、温かな寝床と美味しいご飯を与えて、愛情を注ぎ続けるべきなんだろう。
問題があるのは涼さんの愛情の強さじゃなくて、慣れてない私のほうなんだ。
理解したあと、私はおずおずと涼さんの首に腕を回して抱き締めた。
彼は私の意図を把握し、優しく抱き締めるだけに留めてくれる。
「言っておくけど、俺が愛情を注ぐのは、恵ちゃんが俺を信じてくれる〝まで〟じゃなくて、そのあともずっとだからね」
「……はい」
きっと涼さんはご家族から惜しみなく愛情を注がれ、常に与える側として生きてきたんだ。
私は生きるのに必死でそれどころじゃなかったけど、そろそろ愛される事に慣れていかないと。
家族はいい人だし、朱里にも愛されていたけれど、私という一人の女を求めてくれる異性を信じなければ。
「……ちょっとずつ」
私は彼の耳元で呟き、チュッと頬にキスをした。
それだけで涼さんは思いきり息を吸い、こみ上げる衝動を我慢しているのが分かる。
……なんかすみません。
煽るつもりはないんですが、私はこれで精一杯で……。
「……キスしていい?」
尋ねられた私は、コクンと頷く。
「……可愛い、信じられないぐらい可愛い」
私を見つめた涼さんは、感極まった様子で呟き、髪をサラサラと撫でてくる。
そのあと、とろけそうな表情で私を見つめて、もう一度「可愛い」と呟いたあと、唇を重ねてきた。
彼はハムハムと私の上唇、下唇を順番に甘噛みしたあと、それぞれをついばんで丁寧に舐めてくる。
その、唇そのものを愛おしむような優しいキスに、泣きたくなってしまった。
自分の事を卑下したらいけないのは分かっている。
涼さんだってそんな事、望んでいない。
彼は私の傷を分かっているけれど、自分と共に日の当たる場所を歩んでいってほしいと願っている。
けれど太陽のように光り輝く涼さんを前にすると、自分がとてもちっぽけに感じられるのは否めない。
(もっと堂々とした女性になりたいな。そっけない事を言っているのも、結局は涼さんの寛容さに甘えているだけ)
猫だって、恐怖心があるから周囲を威嚇する。
自分が愛されていると分かって心から安心できる場所でなら、何かを威嚇する必要もなくなるだろう。
(ごめんね、涼さん。少しずつ強くなるから)
私はサラリと彼の髪を撫で、信じられないぐらい綺麗な人を見つめ、チュッと唇にキスをする。
「ん」
涼さんは私の脚を開いて、ショーパンを穿いた股間に自身のそこを擦りつけてくる。
リョーサルウェポンが起動しているのを感じた私は、真っ赤になって声を漏らしてしまった。
その反応を見て、彼は目を細めて嬉しそうに笑う。
そんな顔すらも、美しくて妖艶なのでゾクッとしてしまう。
「……旅の最後に、嫌?」
囁くように尋ねられ、私は視線を逸らして黙り込む。
「……『嫌?』って聞かれて、『嫌です』って言える訳ないじゃないですか」
「でも恵ちゃんが嫌なら、強引にしたくないんだ」
「……それって、私に言わせようとしていません?」
「〝おねだり〟するのが恥ずかしいなら、手で答えてくれてもいいよ。右手を握ったらOK、左手を握ったらNG……とかは?」
そう言って、涼さんは上体を起こすと恋人繋ぎで私の手を握ってきた。
そしてとってもワクワクした顔で私を見つめてくるので、恥ずかしくて堪らない。
「~~~~、えいっ」
私はギュッと両手を握った。
――けど、気持ち右手だけ先に握ったつもりだ。
(さぁどうだ! 気づいたか!)
挑むように見つめると、涼さんはにっこぉ! と笑顔になった。