再逢
赤くなるない方が難しいその甘い言葉にさえも、最早息苦しくて顔を背け窓から外の景色を見ていた

『着いたよ。』

農家から少し離れた場所に建てられていたのは、イングリッシュガーデンが素敵な建物だった。

車から降りてその美しいお庭を見渡して
いると、支配人が私の隣に来て嬉しそうに見つめて来た。

「あの‥ここは?」

『ここは‥俺の家‥』

「えっ?‥支配人‥の家‥ですか?
 ‥‥えっ?‥‥ええっ!!!?」

思わず支配人から距離を取り、驚きと動揺で大きな声を出してしまい咄嗟に口元に手を当てる

連れて行きたい場所があるって‥
な、なんで支配人の家なの!?

「し、支配人‥‥いえ、日髙さんは
 社員寮に住んでるとばかり思って
 ました。」

『あっちは夜遅くなった日や、朝早い
 日に使ってる程度で、こっちが俺の
 本当の家。さ、入るぞ。』

「えっ?入るって‥あの‥そんな急に
 訪ねてお家の方が困りませんか?」

後から聞いたけど、午後は私も支配人も
農家の訪問以降はそのまま直帰になって
いるらしい

オフではあるのかもしれないけど、
心の準備もなしに、支配人の家の方に
会うなんて‥‥
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