再逢
『何を考えてるか知らないが、ここは
 俺しか住んでない。ホテルの歴史が
 書かれた本などがあるから君に見せて
 あげたくなっただけだよ。‥‥それ
 とも何か期待でもした?』

「ええっ!?な、何言って‥‥そ、
 そんな事何も考えてませんから!」

『フッ‥‥また顔が赤い。』

ドキッ

少し目を細めて笑う顔が圭吾さんが見せてくれた笑顔にソックリで、私の中の鈴子が泣きそうになっている

鍵を開けてお庭に入ると、ホテルとはまた違ったお庭を眺めながら支配人の家に
お邪魔することになった

『どうぞ。』

「失礼します‥‥。」

男性が1人で住んでるとは思えないほど
綺麗に掃除されているその建物の中に
入ると、緊張感が更に増した。

『そっちの部屋で待ってて。
 資料を持ってくるから。』

ドアを軽く開けてくれると、支配人は
奥の部屋の方へと向かって行ってしまった。

素敵なお家‥‥‥
何処か古さも感じるけれど、まるで
フランスの田舎に来たかのような雰囲気
や、目の前の暖炉を見ながら支配人を
待つことにした。
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