甘々とロマンス中毒
艶々な髪に甘い蜂蜜色。まだ見慣れなくて、私の視線は、ゆらり、焦点を彷徨う。

宣言通り、いっぱい見つめた。

あやちゃんにパーソナルカラーなる概念は通用しないんだろうな。だって、どんな格好でも似合うの。格好悪いときがない。

なんて、“盗み見”が“見惚れ”に変わった瞬間、あやちゃんが私を見やった。

ずっと見てたのバレた?…恥ずかしい。


「なに食いたい?」

「なんでも!あやちゃんは?」


間を作らず、返事した。鼓動のしとしとだけは、おさまらない。

ひと呼吸置いて「私はなんでもいいよっ!」と、饒舌な私に、あやちゃんは「ほんと?」と優しく眉尻を下げる。

ふにゃ、と頬が緩んで私は頷いた。

実は、何日も前から近隣のお店を調べたり、バイト先の先輩にお洒落で美味しいお店を教えてもらったから、どんなジャンルがきても良しなのです。

『あやちゃんが好きそうなお店探し』は、下調べばっちり!


「んー、気分はラーメンだな。一咲がこの間、教えてくれたとこ行く?」

「行くっ」

もちろん即答。
あやちゃんが不思議そうな表情で小首を倒すから、私も同じように倒した。

「そんなに腹減ってた?」

「違うもん。あやちゃんと一緒だから、楽しみなの」

「へえ」


言った途端、気恥ずかしさに襲われた。
びくっと肩が上擦った。顔を持ち上げる。

私を覗き込むあやちゃん。後退りしたら、一歩詰め寄られて。綺麗な人差し指が、私の頬を軽く押す。触れたところ…あつい。

反射的に目を瞑る。ぱち。ゆっくり開いた。


「なにそれ。ちょーかわいい」

「〜〜〜っ(むり、かっこいい、大好き!)」


わ、わ…っ。
今日は心臓のドキドキが持たない日だ。
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