年下研修医の極甘蜜愛
プロローグ

プロローグ


 眠れない夜が、定期的にやってくる。
 ベッドに入っても寝つけず、やっとまどろんだかと思ったら、体が高い場所から落下するような感覚にびくっと大きく震えてはっと目が覚める。

 決まって悪夢を見た時のように気持ちの悪い動悸がして、枕元の目覚まし時計を見ると三十分もたっていない。

 それからしばらくは目がさえて、またウトウトとまどろんで……。それを繰り返しながら、ベッドの中でじっと朝になるのを待つ拷問のような夜。不眠が疲労になって、確実に体と心に蓄積していく。

 専門の病院を受診して、カウンセリングも受けたし様々な種類の睡眠導入剤も試した。しかし、どれもまったくといっていいほど効果はない。
 そして、おとといからまた不眠にさいなまれている。

 疲れて眠たくて、寝たいのに眠れない。体が鉛のように重たくて、頭にモヤがかかったようななんともいえない鈍い頭痛に襲われる。しかし、睡眠不足を理由に仕事を休むわけにはいかず、業務は間違いと滞りのないように淡々とこなさなければならない。

 眠れないことが、日々の疲れとストレスを増幅させて、体と心は限界に近づいていた。
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