「こぶた」に婚活は難しい〜あなたの事なんて、狙ってませんから。〜

ガーデンにて（1）

思いがけず、楽しい食事会になり、倫子は気持ちがホカホカしていた。高坂さんとも思いがけず昔のように話せて、嬉しかった。
あの後、商店街の人が替えのパンツまで持って来てくれて履きかえる事が出来た（もちろんお代は払った）。

バスはまたまた席替えで3回目に隣りに座った人もまた別の人だったが、さっきの１幕を見たからか、親しくはしゃべって来なかった。でも、倫子は満足だった。

最後の公園内にあるカフェに着いた。
ここで最後の交流をして、渡された紙に名前か番号を書いて、揃ったらカップル成立となる。

正直。カップルにならなくてもいいかなと思い始めてきた。あんまりにも色々あったので頭が追いつかない。１日楽しく過ごしたし、今回はこのままでいいや。

カフェは貸し切りで、アフタヌーンティーに合わせ、サンドウィッチやミニケーキが並んでいて、紅茶やコーヒー、アイスなどが用意されていた。

ここが最後の勝負場所と言う事で、少し緊張した空気もあり、すでにカップルっぽい２人、最後のアタックとばかりに、１人に何人も付いてるグループや、諦めてお茶を静かに飲む人といろいろだ。

大林さんを探すと、何人もの女子に囲まれている。本人はモテないなんて言ってたけどそんな訳ないよね。
(あぁ。大林さんとはもっと話したかったなあ。連絡先交換…なんて無理だよね)

二階堂さんは…。１人の女性が付いていた。上手くいくといいなあ。

さて、私もケーキ取りに行こうっと。

倫子は食べ物をいくつか取って、店の外のテーブル席に１人で座った。