メロンクリームソーダトライアングル


 もっと怖いのは紅亜くんの方だよ。

 腕組み仁王立ち、アハハ迫力がおありだこと。

 表情筋を吊り上げいかつい表情をしているのが、紅亜くんの普通だよね。

 なんで過剰なくらいニコニコ微笑んでいるの?

 怖い怖い、恐怖しか芽生えない。



 「悪いけど、こいつ借りてってもいい?」



 「どうぞどうぞ」と嬉しそうに返事をしたのはいつメン3人で、紅亜くんの借り物競争の獲物は僕なんだと身震いが止まらなくなってしまった。
 
 僕を借りていくって言ったよね?

 待って、そんなのムリ、今は紅亜くんとも甘音くんとも話したくないんだ。



 「わ~か~ば~、俺たちと楽しいことしよっか」



 笑顔すぎる甘音くんも怖すぎなんだってば。




 なっ! 



 両側から双子に腕を組まれ、逃走不可と冷や汗ぶわり。

 本気で僕をどこかに連行する気なんだ。

 翔太君も龍之介君も大地君も、ヒヒヒと白い歯を光らせながら「行ってら~」ってなんだよ。



 って、双子の腕力すごっ。

 ズズズと簡単に廊下まで引きずり出されちゃった。



 「お願い、僕を離して」

 「ダーメ」

 「こうでもしないとオマエ逃げるじゃん。かくれんぼに付き合うほど俺たち暇じゃないんで」



 恥ずかしいんだ、廊下ですれ違うたびに生徒たちに大注目されちゃってるし!







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