メロンクリームソーダトライアングル
メロンソーダ色の恋の行方
 紅亜くんがドアを開けたのは空き教室だった。

 何事?と僕たちに着いてきちゃった女子の数、約20人。

 彼女たちのハートを操ることなんて、元生徒会長には造作もないことなんだろうか。

 甘音くんは振り返り、おっとりにっこりウインクをぱちり。



 「幼なじみ3人で大事な話があるんだ。ごめんね、みんなまたね」



 見目麗しい王子様のごとく手を振ると、キャーキャー言いながらも女子たちは退散してくれて。

 おおー、すご技を拝めちゃった。

 外野がいなくなったことに安どのため息をもらすも、空き教室に連れ込まれドアがきっちりとしめられた直後に冷や汗たらり。

 今度は別の緊張で首から汗がにじみだす。



 空き教室に甘音くんと紅亜くんと3人きり。

 うん無理、教室に逃げ帰りたい。

 だって僕はこの双子と絶交中なんだ。


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