天敵外科医さま、いいから黙って偽装婚約しましょうか~愛さないと言った俺様ドクターの激愛が爆発して~【愛され最強ヒロインシリーズ】
「ま、そんなで結局、あたしが姫で志季子が王子したんだあ。その後卒業まであたしたち、公式カップリングだったの」
「うわあ似合いますっ。同じ学校にいたかった……っ」
「ふふ、ありがと。ほんと、女子校のノリって感じだけれどね」
そう笑いながら、胸の奥にしまいこんだちょっとした憧れが胸を軋ませる。
小さいころから、お姫様に憧れていた。
じつのところ、そういうものが好きなのだ、私は。
でも女子にしては背が高いし、性格も“女の子らしい”とは言えなかったせいで、私はいつしか周囲の期待にそってふるまうようになっていた。
凛とした、かっこいい私。
そうなれているかどうかは、別論として……。
キラキラ王子様というよりは、きりっとした騎士タイプ。
だからだろう。
あの家に用意された、おそらく過去に客間だったせいでそのままだった、アンティークな、プリンセスのような天蓋。風に揺れるアイヴォリーホワイトのカーテン。
胸の奥がキュっとする。あの部屋、お姫様の部屋みたいで嬉しいんだ。